人材サービス大手のパーソルホールディングス株式会社は、公益社団法人企業情報化協会が選定する2025年度(第43回)IT賞で「IT賞(経営・業務改革領域)」を受賞しました。同社はグループ38社・約6万人を対象にDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、生成AI活用による累計利益貢献額10億円超、DX専門組織による5億円超の利益創出など、定量的な成果を上げた点が評価されました。

IT賞は、ITやデジタル技術で顧客価値や社会価値を高めた企業を表彰する制度で、経営・業務改革領域では事業効率や組織力の向上が審査されます。パーソルは「テクノロジードリブンの人材サービス企業」を掲げ、求人情報サービス「doda」でAIマッチングを内製化し求人紹介率を30%から50%へ向上、書類選考合格数も30%増加させました。派遣サービス「テンプスタッフ」ではスタッフ向けアプリの累計利用者が30万人を超え、問い合わせ件数が2倍となり、顧客の生涯価値向上につなげています。

社内では3年計画で管理会計・財務会計・稟議ワークフローなどコーポレートシステムを刷新し、パブリッククラウド採用でコスト削減と柔軟な拡張性を確保しました。生成AIは月間1.2万人の社員が利用し、経営指標やKPIの可視化による意思決定の迅速化も進んでいます。企業情報化協会は、AIやデータ活用と人材育成を一体で進めた点を「非常に注目すべき取り組み」とコメントしています。

同社は中期経営計画2026で“はたらくWell-being創造カンパニー”を掲げ、2030年までに100万人のより良い「はたらく機会」創出を目標としています。今回の受賞は、テクノロジーを核とした人材サービスモデルへの転換が一定の成果を示した段階といえ、今後はAIマッチングの高度化や新サービス開発が国内労働市場のデジタル化にどこまで波及するかが焦点となります。

source: PR TIMES

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